茅刈り、茅葺きワークショップの開催(2011.10.29〜30、11.19〜20)
 秋には、茅刈りや茅葺きのワークショップを開催し、昨年度より、文化庁ふるさと文化財の森システム推進事業普及啓発事業として、五箇山の茅場と茅葺き文化の維持保全活用をはかるための普及啓発事業を行っている。
五箇山では、集落に近いところから田畑として利用し、茅場は未利用地の山の急斜面にある。相倉集落の茅場は日向なので、茅を刈り取ってそのまま茅場で干してから結わえて運搬し、昔はそのまま秋に屋根葺きをしていた。一方の菅沼集落の茅場は日陰なので、茅を刈り取ったらすぐに結わえて、集落に運搬して、まず雪囲いにして乾燥し、雪溶けの春に屋根葺きをするという違いがあった。10月に行った茅刈りワークショップでは、菅沼の茅場で刈って、運搬して、雪囲いを体験し、相倉の茅場では刈って、干すという体験をした。また、菅沼集落では過疎化と高齢化により、茅刈りを森林組合に任せていたので、茅を刈ったことのない住民がほとんどだった。そのような状況の中、昨年度の茅刈りと茅葺き体験ワークショップと市民講座を通じて、気運が高まり、今年度は、菅沼集落の住民が参加者と一緒に茅刈りを行うことができた。さらに、菅沼集落では、新しい茅場の造成のため、参加者とともに茅の植株を行った。 同時に開催した茅葺き文化講座では、草地の多様な生き物の生態や、茅場の再生と利活用の取り組み、五箇山の茅場の歴史について学んだ。
 翌月の茅葺きワークショップでは、各地の若手職人が参加する技能研修と一般市民の体験研修のコースに分かれ、五箇山の茅葺きの技を学んだ。同時に開催した茅葺き文化講座では、同じ合掌造りでも白川郷と五箇山では、葺き方が異なることや、地域色豊かな茅葺きの技を職人から学んだ。

茅刈りワークショップ写真報告
茅葺きワークショップ写真報告

仮設住宅の屋根の断熱材に茅を使う(2011.6〜7月)
東日本大震災復興支援
 2011年6月7日、仮設住宅が建設されているいわきニュータウンに4トン車に満載された山茅が届いた。送り主は御殿場の富士勇和産業。さらにその支援の輪は広がり、森林塾青水の清水塾長を通じて、群馬県みなかみ町藤原地区から、さらに茨城県のやさと茅葺き屋根保存会からも会津若松の仮設住宅建設現場に山茅が届いた。
 震災直後、当協会に富士勇和産業代表の長田さんから、今回被災した茅葺き民家があればその補修の材料として、2000束提供したいと申し入れがあった。しかし、被災した茅葺き民家からの要請はなかった。
 一方、被災者のための応急仮設住宅建設が始まり、福島県では、地域産材の利用と職人の雇用促進のために、木造仮設住宅の建設を決定し、公募した。それに対して、当協会代表理事の安藤邦廣(筑波大学教授)がかねてより技術開発をすすめていた、板倉構法による仮設住宅の提案を行い、福島県いわき市と会津若松市に200戸の建設が決まり、工事が始まった。その中で、グラスウールなどの断熱材が不足し、また、廃棄物を出さず自然素材だけでつくりたいという考えから、茅を断熱材として使うアイディアが生まれ、長田さんより申し入れがあった茅を仮設住宅の屋根の断熱材として使用することが決まった。
 茅葺き屋根の補修には使えなくとも、被災者の支援に役立てたいという目的に適い、あわせて茅の新たな需要開拓にもつながるという考えに、長田さんも賛同し、茅による断熱材使用が実現したのである。板倉構法の屋根は、垂木をはさんで1寸厚のスギ板二枚張りとしている構法で、その間の空気層に茅を入れて、断熱性を高めるという設計である。これでグラスウールと同等以上の断熱性能が得られる。また、使用後は、茅としての再利用、あるいは傷んだ部分は肥料として土に還る。現代の茅葺き屋根といっても過言ではない独創的な屋根が出来上がった。
 茅の多目的利用や新たな需要開拓の必要性については、当協会のフォーラムでもたびたび議論されてきたところであり、震災というこの危機を乗り越えるにあたり工夫された新しい茅の利用法として注目し、期待したい。(「茅ふきたより3号」原稿に加筆修正)


茅搬入

茅入れ

岩湧山山頂の茅場で茅刈り体験参加者募集 2012.2.12(日)・2.26(日) 河内長野市
 
1.内  容 岩湧山山頂の茅場で茅刈り体験
2.日  時 第1回:平成24年2月12日(日)
       第2回:平成24年2月26日(日)
       ・茅場での作業は、いずれも午前10時から午後3時を予定
3.対  象 高校生以上で山地での作業が可能な方
4.募集人数 各回40名(先着順)
5.申込方法 2月5日までに滝畑ふるさと文化財の森センターへ
6.そ の 他 ・当日の天候で、急遽中止する場合がありますのでご了承ください。
7.宿泊が必要な方は、滝畑ふるさと文化財の森センターに宿泊(宿泊費は無料)が可能です。(食費等は実費)
8.参加いただける方には、後日詳細を連絡します。
 
【問い合わせ、申込先】
大阪府河内長野市教育委員会 ふるさと文化課
市立滝畑ふるさと文化財の森センター担当 八百(やお)・浦
TEL:0721−63−0201
FAX:0721−63−0204
Mail:katsudou-center@city.kawachinagano.lg.jp
 
詳しくはこちら(PDF)

総会・第2回 茅葺きフォーラム
「茅葺きは地域資源」「茅葺き職人談義」

6/4(土) 総会・フォーラム 情報交換会
6/5(日)
  <見学Aコース>知覧武家屋敷見学、茅葺きの宿 雅叙苑 見学および昼食
  <見学Bコース>知覧武家屋敷見学、茅葺きの宿 雅叙苑 見学および昼食、熊本県人吉球磨見学
会場
●総会・フォーラム ちらん夢郷館ホール 南九州市知覧町郡6209番地1
●情報交換会    知覧ふもと公園(夢郷館近く)
●宿 泊      富屋旅館(特攻の母"鳥濱トメ"が営んで来た木造旅館)又は知覧町内ビジネスホテル
 
 茅葺き文化と技術の継承と振興を共に考え、また茅葺きに関わるネットワークを広げるため、毎年春に全国各地で「茅葺きフォーラムを開催している。前身の茅葺きネットワークで2000年から毎年開催しており、法人化してからは、第一回となる2010年は世界遺産合掌造り集落の富山県南砺市で、第二回は鹿児島県南九州市知覧にて開催した。2012年は茅葺きの温泉旅館の残る福島県天栄村で開催予定である。
 今年度の鹿児島大会では、「茅葺きは地域資源」「茅葺き職人談義」をテーマにフォーラムを開催した。開催地報告として、麓集落の武家屋敷群を中心とした知覧の町並みと知覧型二ッ家の茅葺き建物について報告があった。さらに、第一セッションの「茅葺きは地域資源」では、「地域資源としての二階堂家住宅」二階堂行宣氏(高山二階堂家第十五代)、「阿蘇の草資源利用の多様性」中坊真氏(NPO九州バイオマスフォーラム事務局長)、「地域資源と茅葺きの宿」田島健夫氏(忘れの里雅叙苑代表)の3名により、事例紹介があった。文化財、草資源、観光資源と茅をそれぞれの立場からとらえ、茅を地域資源ととらえ継承するには、新たな利用法や価値を見出だし、アピールする必要があると語った。第二セッション「茅葺き職人談義」では、「国宝青井阿蘇神社の葺き替え」中村澄治氏(球磨葺みこし屋根)、「阿蘇の茅刈りと茅葺き」小川剛史氏(肥後茅葺き屋根工事)、「日田の杉皮葺き」上村淳氏(奥日田美建)、「知覧茅葺屋根技術保存会の取り組み」永崎一男氏(知覧茅葺屋根技術保存会)の4名によって事例紹介と職人談義が行われた。材料供給の方法、屋根のかたちやその技は地域色豊かで、全国から集まる会場の職人からも熱心に質問がされた。さらに翌日の見学会では、鹿児島県内で、知覧武家屋敷、霧島市の茅葺きの宿「雅叙苑」を見学した後、熊本県人吉球磨地方の見学を行った。人吉球磨地方には、日本で唯一の茅葺きの国宝である青井阿蘇神社をはじめとし、多くの社寺建築を中心とした茅葺き建物が残されており、その中から、岩屋熊野座神社、青蓮寺阿弥陀堂、明導寺阿弥陀堂、太田家住宅を見学した。

第2回茅葺きフォーラム写真報告

詳しくはこちらのプログラム(PDF)参加申込書(PDF)をご覧下さい。(別ウインドウが開きます)

岩湧山山頂の茅場で茅刈り体験参加者募集(2011.2.12〜13・2011.3.6)河内長野市
 
1.内  容 岩湧山山頂の茅場で茅刈り体験
2.日  時 第1回 平成23年2月12日(土)〜13日(日)※降雪のため中止となりました
       
【中止の場合の予備日:平成23年2月19日(土)】
       
第2回:平成23年3月6日(日)
       【中止の場合の予備日:平成23年3月12(土)】
       ・茅場での作業は、いずれも午前10時から午後3時を予定
3.対  象 高校生以上で山地での作業が可能な方
4.募集人数 20名(先着順)
5.申込方法 2月8日までに滝畑ふるさと文化財の森センターへ
6.そ の 他 ・当日の天候で、急遽中止する場合がありますのでご了承ください。
6.そ の 他 ・参加いただける方には、後日詳細を連絡します。
 
【問い合わせ、申込先】
大阪府河内長野市教育委員会 ふるさと文化課
市立滝畑ふるさと文化財の森センター担当 八百(やお)・浦
TEL:0721−63−0201
FAX:0721−63−0204
 
詳しくはこちら(PDF)

まちむら交流きこう&日本茅葺き文化協会
平成22年度 農山漁村コミュニティ・ビジネスセミナー「茅葺き民家編」開催のお知らせ
 茅葺き民家を貴重な地域資源として捉え、地域活性化に生かすためには何が必要か


日 時:平成23年2月4日(金) 13:30〜16:20
会 場:まちむら交流きこう 会議室(東京都千代田区神田東松下町45番地 神田金子ビル5階)

参加費: 一般 5,000円 当協会会員 2,000円
    (お申し込み時に当会会員の旨、所属欄に明記下さい)
プログラム
13:30〜13:40 開講:挨拶
13:40〜14:20 1.「茅葺きという家」
          講師:国立大学法人筑波大学芸術学系教授・建築家 安藤 邦廣

14:20〜15:00 2.「茅葺きという地域づくり(茅葺きそのものが地域づくり)」
          講師:地域遺産プロデューサー 米山 淳一
休 憩(15分)
15:15〜15:55 3.「茅葺きという仕事」
          講師:茅葺き職人(京都・美山)西尾 晴夫

15:55〜16:20 4.講演者との意見交換等
          参加者による質疑応答・意見交換

(注:プログラムの詳細につきましては現在検討中の内容が含まれております)

【お問い合わせ】
(財)都市農山漁村交流活性化機構 広報情報センター部 佐藤・吉岡
〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町45 神田金子ビル5階
       TEL O3-4335-1982 FAX O3-5256-5211
申し込み用紙等詳細はこちら↓
http://www.kouryu.or.jp/seminar/22-18nousyoukouseminar.html

2010年10月30・31日 茅刈り体験ワークショップの報告のページを公開いたしました。詳しくはこちらから

2010年10月30・31日 茅刈り体験ワークショップ
2010年11月20・21日 茅葺き体験ワークショップを開催いたしました。
  パンフレット表面(jpeg) パンフレット裏面(jpeg)

日本茅葺き文化協会設立記念
第1回 茅葺きフォーラム
茅葺きの暮らしと生業
開催のお知らせ

6/26(土) 総会・フォーラム 情報交換会
6/27(日) 見学会 合掌集落、茅葺き現場、茅場
会場 春光荘(平行政センター)富山県南砺市下梨2240番地
●総会・フォーラム 春光荘(平行政センター)3階大ホール
●情報交換会    春光荘(平行政センター)2階和室
●宿 泊      相倉合掌集落内の民宿に分泊
 
詳しくはこちらのPDFをご覧下さい。(別ウインドウが開きます)

第1回茅葺きフォーラム写真報告のページを公開いたしました(2010.7.18)
第1回茅葺きフォーラム写真報告(2日目)のページを公開いたしました(2010.9.4)